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働き方改革の根本

働き方改革、昨年からトレンドのキーワードです。はい、うちみたいな小さい会社でもとても気にしています。

パワハラ、セクハラ、有給の取りやすさ、考えることはたくさんあります。特にパワハラやセクハラはどこまで?の線引きが難しい部分があります。特に問題がない場合は気にしませんが、問題が出てきたときに解釈が難しい部分がある。個別の事案に都度対応する必要がありますが、会社としてガイドライン的なものは作成しなくてはと思っております。

働き改革で問題になるのは、長時間の残業や無理なことを強要するパワハラなど。根本的にこのような事案が起こる原因は、ブラックな仕事内容だと思う無理な仕事を取ってくることに起因すると思います。とにかく成長成長、売上を上げる、採算考えず注文を取る、とても間に合わない納期のものを受注する、このような無理な営業活動が原因ではないでしょうか?

以前の記事でも書きましたが、とんでもない単価が存在する昭和価格もですが、なかなか変えられない価格も存在します。もちろん他社との競争もあるし、新規の会社はとにかく仕事が欲しいので、無理な価格で事業を拡大することもあります。その価格が理にかなった価格であれば良いし、採算が合わない部分がごく一部であれば、他の仕事で取り返すことも出来る。ただ、安い仕事で数量だけ稼ぐ仕事ばかりであれば、必ず行き詰ります。これは、大企業で規模の経済でやっていけるのであれば良いのですが、小規模企業だと絶対やっていけません。

つまり、大企業と同じステージで価格競争することは無理なので、小規模企業なら小規模企業なりの強みを作って、大企業と重ならない部分で勝負しないと。また、同じくらいの小規模な企業間での競争でも、価格下げる合戦が続けば必ず疲弊します。なので、競争から脱退する勇気も必要です。これは難しいですよね?自分だって良く分かりますし、毎日格闘しています。でも我慢しなくちゃいけないんですよ。「忙しいこと」が儲かっていることとは必ずしも一致しませんから

ブランド戦略ではないのですが、一度、安いことが売りの会社と認識されてしまうとそれを払しょくするのは難しいです。誤解が無いように言いますが、理由があって安い場合は良いんです。例えば当社は工場で直販が多いので安いと言われることが多いです。また、製作するものを銘板やネームプレートに絞っていますので、効率的に製造が出来ていることも低コストに繋がっています。ここでいう安いとは、無理して採算度返しで自発的に安くしているということです。

あとは本当に無理な納期。大量な数量の注文を考えられない納期で発注する。これも理にかなった短納期なら良いのです。工程は一つではないことが多いので、各工程少しづつ余裕見てOKの納期なら良いのですが、全部の工程で無理な日程を組めば、関係者すべて疲弊します。他の仕事を押しのけても十分な利益が出るものなら良いのですが、採算ぎりぎりのものなら受けてもメリットありません。

無理っぽいなという仕事を受けるのであれば、通常の仕事で採算的、納期的に余裕を持たせることが重要です。これは仕事を受ける側の仕事。あと、仕事を発注する側の方々も考慮して頂きたいと思います。私は結構はっきり言います(笑)無理なものは無理って、それ安すぎですよって。でも、経営的に厳しいと無理な仕事だって取ります。私も経験あります。リーマンショックの時は本当に仕事なかったから。その場しのぎのコストダウンを狙って発注しても、受ける側にはとんでもないダメージを与えることもあります。

最終的には受けるか受けないかは会社の判断、社長の判断ですが、その無理な仕事が社員を疲弊させていること忘れてはいけないのです。その無理な仕事が、ブラックな職場環境に繋がっていることを。だから、私はどんなに急成長している会社でもその中身が気になる、決算書見たいなって(笑)そんなに多くの社員抱えてこれだけの粗利?みたいな。売上じゃないです、粗利です。1000売って粗利10だったら、100売って粗利11の方が良いですから。だから、不幸にする仕事で会社を大きくするなら、小さい規模の会社で良いと思うのです

ブラックな会社はブラックな仕事の中身が原因です。ブラックな仕事は、仕事を受ける側、仕事を発注する側、両方に責任があると思います。幸いにも下請け企業への無理な発注に対する世間の目も厳しくなっていますので、環境的には良くなっています。当社に限ったことで言えば、そこまで無理なこというお客様はほとんどいませんが。恵まれているのですかね。